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ビートメイカーの「うまくいってない気がする日」の考え方

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ビートメイカーとして音楽活動がうまくいっていないと感じるとき、その感覚は「現実」そのものというより、自分がどんなレンズで状況を見ているかの問題なんじゃないかと思う。同じ状況でも、「足りない」を数えるのか「ある」を数えるのかで、自分の活動の意味づけがまったく変わってくる。

フォロワーが少ない。再生数が伸びない。ビートも売れていないし、仕事の依頼も来ていない。こういう「足りない側」の要素はいくらでも並べられるし、見ようと思えばいくらでも見つかる。でも、その一方で、すでにいくつもビートや曲を完成させていること、継続的に DAW を開いていること、少数でもちゃんと聴いてリアクションしてくれている人がいること、以前よりミックスやサウンドの精度が上がっていること、そういう「ある側」の事実も同時に存在しているはずだ。どちらも同じ現実の一部で、どちらを主役として見るかによって、自分はうまくいっていない人なのか、まだ途中にいる人なのかが変わる。

「足りない」にフォーカスしているとき、頭の中には「ないものリスト」ばかりが増えていく。あの人と比べて自分にはこれがない、この数字が足りない、あのレベルに届いていない、そういう視点が自動的に立ち上がる。その状態では、どれだけビートを作っても、どれだけ機材を揃えても、「まだ足りない」「まだダメだ」という結論にしかたどり着かない。活動そのものが「自分のダメさを証明する作業」みたいな気分になっていき、動く前から諦めモードになりやすくなる。

一方で、「既にあるもの」のほうを意識的に数え始めると、同じ現実が少し違う物語に見え始める。これまでに積み上げたビート数、反応してくれた人たちのコメントやメッセージ、今持っている機材やソフト、そこから生まれた経験やノウハウ、続けてきた年月。こういうものを「大したことない」と切り捨てるのか、「ここまでやって来たからこそ今の自分がいる」と認めるのかで、自己イメージが変わる。自己イメージが「何も持っていない人」から「すでに土台を持っている人」に切り替わると、「どうせ無理だからやらない」ではなく、「今ある材料で何ができるか」という発想が出てくる。

多くの場合、「もっと機材を買う」「もっとフォロワーを増やす」「もっと再生数を伸ばす」という足し算で状況を変えようとしがちだと思う。それも必要なときはあるけれど、その前に一度、「今の時点で何が既にあるのか」をちゃんと見るだけで、行動の意味がまったく変わってくる。ビートがすでに何十曲もあるなら、それはカタログとしてまとめ直したり、コンセプト毎にパッケージ化したりできる素材になっている。反応してくれる十数人がいるなら、その人たちに向けて裏話や制作過程を届けることで、小さくても濃いコミュニティを育てることができる。何年か途切れずに作り続けているなら、それだけで「継続できる人」という強い属性を持っている。それらを「まだこれしかない」と見るのか、「もうここまである」と見るのかで、次に選ぶ手が変わる。

行き詰まりを感じているときこそ、

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1982年生まれ、日本人のビートメイカー・音楽プロデューサー。実験的なヒップホップビートを制作。Genx Recordsのオーナー。国際的な環境で育ったため英語が話せる。趣味は筋トレ、アートワーク制作、ウェブサイトカスタマイズ、Web3。韓国が大好き。

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